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AV業界からフェードアウト宣言!

いきなりですが会社辞めました! 

10月末日をもって株式会社ドリームチケット(WAAPグループ)を辞めることになりました。会社側から肩たたきにあったり、何かしらの不祥事を起こして辞めざるをえなくなったわけではなく、6ヶ月前から決まっていた円満退社です。

2004年3月にドリームチケット(WAAPグループ)に入社しました。かれこれ13年半くらい勤めたことになります。ドリームチケット(WAAPグループ)はものづくりする上ではとてもいい環境だったと思います。会社内での信用を勝ち得てからはかなり自由にやらせてもらいました。いや、そういえば、信用を勝ち得てないまだ入社して間もない新人時代に、セックスしないどころか服さえ脱がない「舌で妄想するビデオ」や「(街角)擬似FUCK!!」みたいな今じゃ考えられない企画を撮らせてもらってましたよ。入社したての頃、変な企画を出すと会社の先輩たちが面白がってくれるので、彼らを驚かせてやろうと躍起になってそんなとんがった企画をバンバン出してました。変な着物(中森明菜のデザイア的な)を着たコシノジュンコ風熟女が奇声を上げ全力疾走しながら放尿し、最後は新体位を発表するセックスアーティストっていう企画とか。それはさすがにボツになりましたが。インジャン古河監督の『雌狩り GALS ROYALE』に影響され、ドキュメント撮りたい!と思い企画した「愛あるゴックン 汁好き乙女の切なる願い」は、ある先輩が観た直後にすぐ電話をくれてダメだししつつも激賞してくれ、ものすごく嬉しかったのを覚えてます。先輩たちが会社を辞めてからは地に足のついた企画を立案。『東京GalsベロCity』『制服美少女と性交』などを手がけました。『ニ●ニコ動画で人気沸騰中の100cmIカップ・爆乳素人ショコラちゃんに、セックス撮らせてもらいました。』では予想以上にネットが賑わいちょっと怖く感じながらも大興奮しました。13年半の間いろいろありましたが思い出話がしたいわけじゃないのでこの辺で。

ボクみたいな何も続けられない人間が13年半も勤められたのはこの会社だったからこそ。そして入社した当時の先輩たちがボクの考えることを面白がってくれたからこそだと思います。ちなみにドリームチケットに入る前に2社ほどAVメーカーに勤めましたがどちらも半年で辞めてます。(そのうち1社はクビ!)

そんな良い会社を本日いっぱいで辞めることに決めました。

そんな良い会社をなぜ辞めるのか?

4、5年前から「この業界にいるのは違うんじゃないかな」とぼんやりと感じつつ、のらりくらりとAV監督を続けていました。そもそもボクみたいな極度の人見知りで社交性皆無の人間は監督なんて向いていないんだけど、それでも周りのスタッフに助けられながらだましだまし続けてきたわけです。

今年の10月で40歳を迎えました。人生の折り返し地点ですよ。40歳を目前に控えた昨年、身内に不幸があり、それがきっかけで自分の人生について深く考えるようになりました。このままで本当にいいのだろうか。これからどういう人生にしたいのか。

もともとAV業界に飛び込んだのは面白そうだったから。とにかく退屈な仕事はしたくなかった。

高校の時、笑いのツボが酷似していて話してると涙が出るほど笑える友達がいて、そいつから「福祉の専門学校に一緒に行かない?」と誘われ、福祉なんて全く興味ないし老人ホームで働くなんて絶対に考えられなかったけど、彼がいるなら学校生活は必ず面白くなるだろうと思い、誘われるがまま彼と同じ学校へ進学しました。予想通り、笑いの絶えない自分史上で最高の学生生活を送ることができました。

ボクが進路を決める上での判断基準は面白いか面白くないか。面白ければ社会的信用なんていらないし、普通に生きていけるレベルで稼げればそれでいい。そんな感覚でAV業界に入ったわけです。本当はテレビ関係に行きたかったんだけど大変そうじゃないですか。あらゆる大変なことから逃げてきた根性のないボクはすぐ辞めちゃいそうだし、エロは好きだしAVならそこそこ活躍できるだろうと踏んで入りました。(監督兼プロデューサーとして制作してきた『制服美少女と性交』や立ち上げから初期プロデューサーを務めた『脅迫スイートルーム』はそのジャンルにおいては知られる長寿シリーズに育ち、結果的にそこそこの活躍できたのではないかと自負してます)

実際、AV業界に入ってみると面白かったし、刺激的でした。性癖を表明するところから人間関係がはじまるのでくだらない建前なしの本音で語り合えるのが快適で、AVやエロ本を鑑賞しアダルトサイトを巡回してれば仕事熱心だと評価され、会議ではいい大人が集まってクソ真面目な顔して卑猥な妄想を女性器の呼称を交えながら語り、撮影に行けば会ったばかりの女性が目の前でセックスをする。こんな世界が面白くないわけありません。初めて監督した時は自分が書いた台本を実現させるため演者やスタッフが懸命に動いてくれることに感動し、のちに自分が撮った作品が全国で発売された時は歓喜しました。

しかし、人間というものはどんな環境にも慣れていくもので、長く続けているとそれらはすべて“普通のこと”になっていくわけです。AV監督を10年以上続けて、AVをつくることが当たり前になってしまった今、ボクにとってAVをつくることは退屈だけど、生活費を稼ぐためにやらなければならないことになっていました。

撮りたいものや、技術的成長などあれば面白いわけですが、監督として撮りたいものはだいたい撮り終え、コンスタントに一定の水準で作品をつくれるレベルに成長してしまった今、めざす目標は一切ありません。退屈な現状維持を続けているだけ。面白くなきゃ嫌な人間だったはずなのに、退屈なAVづくりを真面目に続けていました。もちろん撮るからには自分が良いと思える水準で視聴者が満足できる作品に仕上げるという気持ちでつくってきたし、出来上がった作品にはそれなりに自信があるし並々ならぬ愛情もあります。ただ、AVをつくることが面白いか面白くないかで言えば、面白くない。「この先の人生でAVをつくりたいか?」と自問した時、「撮りたいものはだいたい撮ったしもういいかな」と思いました。

これが会社を辞める一番の理由です。

AVをつくりたいんじゃなくて面白いものを作りたいだけなんだと確信した瞬間

2015年に制作した『旅先でなら人目を気にせず接吻できる かすみ果穂』は、ボクがそれまで培ってきた技術をフルに活用した集大成的作品です。

人妻旅行モノってこじんまりとしたハメ撮りが多いじゃないですか。それはそれでエロいんですけどそうじゃないアプローチで、楽しい旅番組に生っぽいセックスを組み込んだものを目指して企画立案しました。

うちの会社の場合、準備は監督がほぼ全て一人でやります。撮影一ヶ月前までの休日はロケハンや撮影準備にすべて費やし、旅のシーンで女優さんを通して視聴者を笑わせるネタを寝る間を惜しんで考案。神奈川や埼玉あたりなら安く上がるのにどうしてもレトロ自販機を登場させたくて群馬をロケ地に設定し、さすがに会社の金を使うのは忍びないと思い、ロケハンの旅費やエロに直結しない笑いの部分で使うアイテムは自腹で揃えました。

笑いありエロあり、最後はちょっとホロリとするような構成で撮影。タレント性の高いかすみ果穂さんや吉村卓さんのおかげで予想以上によく撮れました。移動中も常にカメラを回していたので撮り素材は膨大な量におよびました。慣れてるエロの編集はサクッと終わらせ、それ以外の旅や食事のシーンの編集に膨大な時間を費やし、どこを使うのか苦悩し、テロップの文字に頭を悩ませ、何日も会社に泊まり込んで夢中で編集しました。苦しいけど本当に楽しい作業でした。

休日はロケハンに費やし、自腹で小ネタアイテムを揃え、何日も泊まり込みで編集。これが全然苦じゃなくて面白くなるならどんな苦労もいとわないって感覚でした。正直、エロだけのAVだったらこんな作り方まずできなかったでしょう。ていうかやりたくない。そこで気づいたわけです。自分はAVをつくりたいんじゃなくて面白いものを作りたいだけなんだと。

コスプレAVメーカー「最強属性」を手がけるCP園田さんとお話しする機会があったのですが、男優もこなす彼はアニメが大好きで、コスプレが大好きで、可愛い女の子が大好きで、セックスが大好きで、オリジナル衣装の製作から撮影、編集まで本当にAVをつくるのが楽しくて仕方ないと語っていました。コスプレAVに対する熱量がハンパない。彼は自分の追い求めるコスプレAVのためならどんな苦労もいとわないでしょう。彼みたいな人間こそAV監督に適任なんですよね。ボクは不適任。

AV女優に対する苦手意識

これは正直、書かない方がいいかなと思い悩みながら、それでも書いちゃってます。あとで消すかもしれません。

ボクはAV女優に対して苦手意識を持ち続けてこれまで接してきました。この苦手意識は年を重ねるごとに増幅しています。20代の頃はほとんど意識することないくらいうっすらしたものだったのが、30歳を超えたあたりから徐々に大きなものになっていきました。

なぜ苦手なのかな?と考えたことがあります。

AV業界はAV女優がいなければ成り立たない世界です。AV女優がいないと我々は何もつくれません。AV女優はリスクを伴う仕事です。社会的にも身体的にも。考えれば誰でもわかることです。

例えば自分に娘がいたとして、その娘が「AV女優になりたい」と言いだした場合、ボクは全力で反対し阻止するでしょう。大事な娘の裸を他人に見られたくないし、さまざまなリスクから娘を守りたいし。しかし我々はどこかの親御さんにとって大事な娘さんにAV女優をやってもらっているわけです。自分の娘には絶対にやらせたくない仕事を他人の娘にやってもらっている。なんかズルい感じしますよね。どうやらその後ろめたさが、AV女優に対する苦手意識となっているようです。だからAV女優とどうしても本音で向き合えない。本音で向き合うことなく、さまざまなリスクに目を向けないよう蓋をして、女優さんに機嫌よく仕事してもらえるようなうわべだけの接し方をしてその場をしのいでいく自分が嫌いなんですよね。これも辞める理由の一つです。

AV女優本人が自分で決めて覚悟を持って納得してやっている仕事なのだから、ボクが変な心配する必要はないんですけどね。

勘違いしてもらいたくないのはAV女優が嫌いっていうことではないんです。ただ苦手っていうだけで。仕事に対する姿勢とか、人に接する態度とか、一人の人間として尊敬してしまう女優さんは本当に多いですし。

というわけでAV業界からフェードアウト宣言します。

そのほか実家への仕送りの必要がなくなったり、今年40歳という節目を迎えたっていうこともあり、そんな条件がいろいろ重なって会社を辞めてAV業界からフェードアウトすることに決めました。

《フェードアウトとは、主に映像編集技術の用語で、映像が徐々に小さくなったり、薄れていったり、または音楽の音量がだんだん小さくなって終わったりする効果のことである》

本当なら「AV業界から卒業します!」って潔くカットアウト宣言したいところなんですが、もしかしたらまたAV撮りたくなるかもしれないのできっぱりやめるとは言わず“AV業界からフェードアウト”という表現にしています。普通のAVにはない明るい未来をひしひしと感じる《VRAV》にも未練があるしね。

今後の展望

この先の人生は自分が面白い、楽しいと感じること、自分がやりたいことだけをやって生きていきたいですね。会社員だったから本当はやりたくないことも我慢してやってきました。だけどもうやりたくないことはやらない人生にします。それで普通に生活できるレベルの収入を得られるようになれば最高です。貧乏でもいいからとりあえずそんな生き方を模索していきます。

ただその面白いこと、やりたいことってのがまだはっきりと見つかってないんですが。とりあえず会社辞めて時間に余裕ができたのでのんびり探していこうかなと考えてます。そんなこと言っといて普通に手堅く退屈な会社に就職してるかもしれませんが。どうなるかマジでわかりません。

それからやっぱり自分のコンテンツを作っていきたい。AV監督として200本以上の作品を制作したけどボクが所有するものはゼロです。自分が撮った作品には愛情があるけどボクのものではない。腹を痛めて産んだ子供の親権を奪われているようなもの。まあ出産費用(制作費)は全額出してもらっているわけですが。

今年の夏に『苦面』っていう小説を出版しました。これは完全なるボクのオリジナルコンテンツ。仕上げるまで辛かったけど出版して自分のコンテンツがamazonで売られていることが嬉しくて仕方ありません。このブログもボクのコンテンツです。まずはこのブログの記事を増やしてコンテンツ資産を積み上げていきたいですね。あとはくだらない動画も作っていきたい。

せっかく10年以上もAV監督をやってきたんだから自分が今まで培ってきたAV撮影のコツみたいなものも一度まとめておきたいなと考えてます。面白そうだけど面倒だからやならいかもしれませんが。

つぶしの効かない40歳、明日から無職!

サラリーマンという安定を捨て、明日から無職。40歳からの再スタート。無職40歳ってやばいなあ。字面から漂うこの負け組感はどうやっても払拭できない。クソに香水ふりかけても無駄って感じ。

もともと怠け者で自分に激甘の人間なので欲望(ゲームや睡眠)を自制して活動していけるかとっても不安ですが、まあ餓死することはないでしょうし、なんとかなるでしょう。ボクの貯金がなくなったら誰かお金くださいね!

どんな人生になるのでしょうか。久々にワクワクしてます。

2 Comments

木村信一

お疲れ様でした。
本当に物作りで一番刺激を受けましたし、勉強させて頂きました。
一番感謝している事は、編集で大事な事は何度も見る事とおっしゃっていた事です。
正直、全て100パーセントでは無いですが、出来る限り、繰り返し見て編集しています。

私も12月からフリーになります。何か一緒に出来る事が有りましたら、宜しくお願い致します。

本当にお疲れ様でした。
そして有難う御座いました。

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通りすがりのAV好き

WAAP社員の人のツイッターから。

世の中の変化が早くなって、産業や会社の盛衰も早くなって
「40歳定年の時代がくる」なんてことも聞くようになりました。
喜多郎さんは第一期生みたいな感じですね。

AVづくりをやめても、何も残らなくなるわけではないと思います。
血肉になった経験やスキルは一生物だと思います。
思わぬところで活きてくるってこともあるのではないでしょうか?

AVに正解がないように、人生に正解はないと思いますw
勝ち組負け組とか、他人の目なんて気にせず、自分が生きたい様に生きてほしいと思います。
年齢なんてただの数字です。
喜多郎第二章ガンバです!

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